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読みもの

工房の作業台

真鍮定規ができるまで

最初の試作品は重すぎた。線を引くには手首が疲れる。次は厚みを落としすぎて、定規として頼りない。何本か捨てて、ようやく手に馴染む重さにたどり着いた。

目盛りの刻印も厄介だった。浅いとすぐ読めなくなる。深いとインクが溝に溜まる。ちょうどいい深さを見つけるまで、テスト用の真鍮板をだいぶ消費した。面取りは手作業。微妙に個体差がある。

リネンの原反

リネンの産地選び

いくつかの産地からサンプルを取り寄せて試作した。国産は風合いが良いが糸が太く、小さな箱の角がきれいに出ない。リトアニア産はロットごとの色ブレが大きかった。

北アイルランドの織元は糸の太さが安定している。オーガナイザーの角を折り込んだときの厚みが均一になる。地味な理由だが、仕上がりに直結する話。

工房の全景

工房を移転した話

最初は自宅の一室で作業していた。注文が増えて、在庫の段ボールが玄関を塞ぐようになったのが移転のきっかけ。

灘区の倉庫は元印刷工場。天井が高くて、北向きの窓からは直射日光が入らない。リネンの色焼けを気にしなくていい。固定費は増えたが、出荷の効率は上がった。

デスクに並んだ製品

万年筆の軸材をどう選んだか

ウォールナットは軽すぎた。書いているとペンが浮く感じがする。オリーブウッドは重さが良かったが、油分が多くてインクの染み込みが心配だった。

黒檀は硬くて重く、油分が少ない。加工は難しいが、磨くと自然な光沢が出る。塗装なしで木の肌触りが手に伝わる。それが決め手になった。